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スロベニアの今後

優等生スロベニアがキプロスの余波でピンチ
2013年4月18日(木) ニューズウイーク

中欧のスロベニア、日本では馴染みの薄い国かもしれません。旧東欧諸国も多くの分離独立があったため、スロベニアが旧ユーゴスラビアから19991年に独立した小国ということを覚えてないかもしれません。

ギリシャやイタリア、キプロスとは異なり、経済状態については独立以降、堅調でスイスに例えられるほどでした。

ところが、そんなスロベニアが「第2のキプロス」と呼ばれ始めたのです。銀行不安に端を発したキプロス危機は先月下旬、ユーロ圏の金融支援でひとまず落ち着いたものの、その余波が、スロベニアを脅かしています。

ユーロ圏は、キプロス支援の条件として大口預金カットなどの負担を強いました。そのため、スロベニアでは預金口座の凍結や引き出し制限がいつ行われるか分からないという不安が広がっており、国家的な危機にさえ繋がりかねない状況です。

これまで、人口200万人のスロベニアは欧州新興国の模範で、04年にEUに加盟してから5%以上の成長となり、個人所得も一部の欧州先進国を上回りました。また、07年には旧共産圏の国として初めてユーロ加盟も果たしました。
ところが翌年の世界金融危機で、09年の経済成長率はマイナス7.8%、昨年も2.2%のマイナス成長、銀行は好景気の頃のリスクの高い投資のせいで90億ドルの不良債権を抱える状況にまで追い込まれています。

スロベニア政府は今年38億ドルを国外から調達する必要があるが、借り入れコストは過去最高水準、10年物国債の利回りは6.3%と、財政破綻のめどになる7%に近づきつつあります。

もっとも、スロベニアの状態はキプロスより良好だとエコノミストたちは言う。スロベニアの銀行資産はGDPの140%だが、キプロスは700%だった。経済の金融部門への依存度もはるかに小さい。政府債務のGDPに対する比率はキプロスの93.1%に対して59.5%だ。