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忙しいだけで儲かっていない!~成功者の「利益の上げ方」とは~

私自身が起業してから数多くの失敗や間違いを繰り返してきた中で、起業する前に知っておけばよかったと思う事柄が本当にたくさんあります。

その中でも「利益」とは何かについてきちんと学んでおけばよかったと強く思いますので、これから起業する方やうまく利益が生み出せていない経営者に向けてお話します。

起業して成功するためには、「利益の上げ方」について知っておく必要があります。
「利益」という言葉は、私も日常的に使っていましたが、起業当時は漠然と使っていたことを覚えています。

「利益」とは、簡単に言えば「売上-費用」ですが、ここで言う「利益」とは、「利益を生み出すための仕組み」についてのお話になります。
起業当時はわからなかった「利益の正体」についてお話したいと思います。

忙しいだけで儲かっていない

起業してから一生懸命あくせく働いていた私がふと気づいた瞬間がありました。

「忙しいだけで儲かっていない!」

これは謙遜ではなくて、本当に忙しいのに儲かっていないのです。
でも、実はこの「忙しいけど儲からない」という現象は、中小企業には非常にありふれた話です。

起業に成功する人と失敗する人には、「利益」についてどう捉えているかに大きな違いがあります。

成功している人は、「あくせく働いている様子はないのに、利益を生み出している」
失敗する人は、「あくせく働いているのに、利益が生み出せていない」
このようなことは往々にしてあります。

なぜ、同じように商品やサービスを売っているのに利益が大きく違うのでしょうか?
現在、商品やサービスは売れているのに利益は出ていないという経営者の方は「利益」の正体を掴むことから始めましょう。

利益の正体とは?

事例として商品販売の利益についてお話をします。

ある商品(商品C)が欲しいAさんと、その相談にのっているBさんがいるとします。
Bさんは商品知識が豊富で、Aさんに合った商品Cを紹介してあげます。
Aさんも、じゃあその商品Cにしようかなと考えたのですが、その商品Cは秋葉原にあるお店にしか置いていません。
Aさんは忙しいので、Bさんに買って来てもらいたいとお願いします。
Aさんは、買ってきてくれた商品CをBさんから購入したいと伝えました。

さて、ここで初めてビジネスのお話になります。
もし、あなたがビジネスとしてAさんの依頼を受けるとしたら、いくらで商品CをAさんに売るでしょうか?

例えば、商品Cの仕入代は3万円とします。
Bさんが利益を得るためには、仕入れ原価の3万円に1円でも多く上乗せして売る必要があります。
ただし、Aさんが妥当と思う金額でなければ商品Cを購入してもらえないかもしれません。

妥当な売値を計算していきましょう。
まず、仕入れ原価についての3万円は、Aさんが買っても、Bさんが買っても変わりませんので3万円をそのまま上乗せしても問題ないでしょう。

次に秋葉原にあるお店に行く往復交通費も上乗せしても文句は言われないでしょう。
Bさんの最寄駅である渋谷駅から秋葉原駅までの往復交通費は、380円です。

次にBさんの労働に対する対価が考えられます。
渋谷から秋葉原に移動して、商品Cを購入し持って帰ってくる労働に対する対価のことです。
時間にすると大体2時間もあれば充分だと思います。専門知識や重労働でもありませんので、アルバイトの時給として考えれば2,000円ぐらいでしょうか。
労働の対価としての2,000円を上乗せしてもよさそうです。

これで、Aさんに販売する商品Cの料金は、32,380円(仕入原価+交通費+労働の対価)まで上がってきました。
でも、正直なところこれ以上値段を上乗せするのはかなり厳しくなります。

Aさんは忙しいという理由から、Bさんに商品Cの購入をお願いしたのですから、当然ながら別の人にお願いすることも可能です。
例えば、近所の学生さんに依頼することも可能です。
Aさんは、32,380円(仕入原価+交通費+労働の対価)を近所の学生さんに支払えば、同じ結果を得ることも可能ですから、Bさんから購入する料金が32,380円(仕入原価+交通費+労働の対価)より高くなればなるほど、Bさんから購入しない可能性が高まってしまいます。

その結果、Bさんは32,380円が限界と考え、Aさんにその値段で売ることに決めました。

利益が労働の対価になっている限り儲からない

Bさんが32,380円で商品CをAさんに販売したことは、本当に妥当でしょうか?
正直に言いますと、Bさんは商品Cを32,380円で売り続ける限り、永遠「利益」というものは出ません。

この事例は、起業したてのサラリーマン気質が抜けていない時には、ついつい誤ってしまう「利益」の考え方です。
32,380円から実費である30,380円を除いた「2,000円」を利益と考えてしまうわけですが、それは「利益」ではなく単なる「労働の対価」です。

この売り方をしている限り、自分自身も永遠に労働し続けることになります。代わりのアルバイトを雇っても労働の対価分しか利益ではないのであれば、アルバイト代を払えば、利益はゼロになります。
もっと言えば、利益はゼロになるどころか、ほとんどの場合マイナスに傾いていきます。

同業他社が、2,000円ではなく、1,800円で売り始めるからです。
そうなると、Bさんも対抗せざるを得なくなり、今まで32,380円で販売していたものを、労働の対価を1,700円と下げ、32,080円で売るようになります。

こうなってしまうと、会社員をした方が安定的に稼げるというものです。
これが、「忙しいのに儲からない」の正体です。

労働の対価ではなく収益モデルを作って利益を得る

労働の対価を利益としている限り、永遠に忙しいのに儲からないままになってしまいます。
しかしながら、世の中には、商品Cを32,380円ではなく、6万円で販売して、「利益」を稼ぎ出している人たちがいます。

一体、何が32,380円と6万円の差額である27,620円を生み出しているのでしょうか?
それは「収益モデル」が確立されているかどうかです。

収益モデルとは、まさに利益を生み出す仕組みのことです。
この仕組みを持っているかいないかが企業で成功するかしないかの違いです。

収益モデルの一例:選択肢の限定

「収益モデル」で代表的なのが、購入者から選択肢を限定することで利益を上げる「選択肢の限定」の手法です。

お祭りの屋台では、フランクフルトが1本500円、じゃがバター1つ500円、ペットボトルが200円など、普通にスーパーやコンビニでは絶対買わない値段で商品が売られていますが、飛ぶように商品が売れています。
他には、サッカースタジアム、野球場、コンサート会場などのイベントが行われる会場や施設でも同じような現象が生じています。

なぜ高くても商品を購入してしまうのでしょうか?
それは、他の値段で物理的に購入できない、探すのがめんどうだ、移動自体に制限があるというような、物理的に商品の選択肢をなくすことで大きな「利益」を生み出しているのです。
選択肢の限定の手法は、このように分かり易いものから、見えにくいものまで数多くのものが存在します。

例えば、プロバイダー契約や、携帯電話の契約では、スイッチングコスト(契約先を変更する場合に伴う手間やコスト)を高め、契約後の選択肢の限定を行っています。
例えば、ブランド戦略も選択肢の限定とも言えます。そのブランドを好きになっってもらうことが出来れば、他社が安くても、わざわざ自社の商品を購入してもらうことが可能です。

その他、手法としての「選択肢の限定」だけではなく、数多くの独自の「収益モデル」が存在します。
起業して成功するためには、利益を労働の対価にするのではなく、「収益モデル」で利益を出すことに変化させる必要があります。

私自身はサラリーマンからドロップアウトしたせいか、このことに気付かず、長い間「忙しいのに儲からない」という沼にはまってもがいていました。

経営者の方の中には、そんなこと当たり前じゃないかと思われる方もいらっしゃると思います。
でも、もし、あなたが労働の対価として利益をもらっていて、「忙しいのに儲からない」という沼でもがいているのであれば、一旦そのビジネスを外から見てみることをお勧めします。そのビジネスを止めてでも「収益モデル」を見つけ出す努力から始めてください。

「収益モデル」を確立することが出来れば、利益は労働の対価とイコールではなくなります。
32,380円で売るビジネスから脱出し、6万円でも売れるビジネスを構築できるかどうかが成功の鍵となります。