お客様に、リスティング広告(Yahoo!プロモーション広告やGoogleアドワーズ広告)の話をするときに、よく聞かれる質問が、
「月間のリスティング広告の費用はどれくらいかけたらいいんですか?」
「一日当たりの広告の費用はどれくらいかけるべきなのですか?」
という質問です。
特に初めてリスティング広告に取り組む方にとって想像もつかないようで、必ずと言って聞かれますね。
そこで、本日はリスティング広告の予算の決め方についてお話したいと思います。
リスティング広告の予算は、ずばり「目標の注文数(コンバージョン数)」×「目標獲得単価」で決まります。
あなたはどれだけの注文をもらいたいんですか?
広告予算を決めるときに、絶対に決めないといけないのが、「目標の注文数(コンバージョン数)」です。
目標の注文数が決まらないと、広告予算の出しようがありません。
例えば、月間に10件の注文をもらいたい会社と、月間に1,000件の注文をもらいたい会社では明らかにかけるべき広告予算が違うことはわかりますよね?
つまり、広告予算は目標の注文数と比例関係があるということです。
そして、第二に決めないといけないことが、「目標獲得単価(CPA)」です。
この2つを決めれば、かけるべき月間の広告予算が見えてきます。
例えば、月間の目標注文数が10件、目標獲得単価が1万円ということであれば、広告予算は10万円と言う計算になります。
目標獲得単価の決め方
目標の注文数はけっこうみなさん簡単に決められますが、目標獲得単価をどう決めたらいいのかわからないという方が多くいらっしゃいます。
きちんと現在の顧客獲得単価を把握されているのであれば、それを目標獲得単価とすれば簡単なことですが、きちんと把握されている中小企業はそう多くはありません。
もし、あなたが顧客獲得単価を把握されていない場合は、あなたの理想とする金額に設定してもかまいません。
もう少し何かをヒントが欲しいと言うのであれば、商品・サービスのLTV×粗利率×50%から70%程度で計算してみてください。
※粗利と純利に大きなかい離のある商品やサービスの場合は、粗利率ではなく純利率で計算してください。
尚、LTVとはライフタイムバリュー=顧客生涯価値ともいわれ、1人の顧客がその企業に支払う合計金額を意味します。
例えば、3万円の商品を1人の顧客当たり平均で3回リピートして購入してくれているのであれば、LTVは9万円となります。
そのLTVの粗利率が30%としたら、3万円が粗利となり、さらにその70%掛けをすると、2.1万円という目標獲得単価が計算されます。
ちなみに粗利の70%を目標獲得単価とするのは高いと考える方もいらっしゃると思いますが、確かに目標獲得単価は低いに越したことはありませんが、その目標が低すぎるためにクリック単価を引き下げた結果、アクセス数とともに注文数が減少してしまっては本末転倒です。
予算は高めに設定し、結果は目標獲得単価を下回るようにすればいいのです。
最後に
「目標の注文数」と「目標獲得単価」は、リスティング広告運用で絶対に必要な項目です。
なぜなら、この2つがないと、結果が出ているのか出ていないのかがわからないからです。
例えば、会社の営業計画で目標値を決めないなんてことはありませんよね?
リスティング広告運用においても目標値を決めずに運用を行うということは、考えられないことなのです。
目標値はリスティング広告運用の改善目標になります。
例えば、月間の目標注文数が10件、目標獲得単価が1万円と設定し、目標の注文数にいかなかったのであれば、コンバージョンを妨げている原因があることが推測されますので、その原因を追及し、改善を行う指針になります。
また、目標獲得単価を大幅に超えたのであれば、1クリック当たりの平均単価が高すぎることが考えられます。
コンバージョンレートを高めるか、広告品質を高めるなどクリック単価を下げる対策を行う必要があるということがわかるのです。
もし、「目標の注文数」も「目標獲得単価」も設定されていなかったら改善することもできず、ただ単に広告費用を垂れ流し続けるだけです。
そのため、リスティング広告を行うのであれば、事前に「目標の注文数」と「目標獲得単価」を設定しましょう。