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あなたのこだわりは犬も食わない~本当のUSPとは~

ビジネスにおいて「こだわり」とはUSPになる重要なものですが、あなたのその「こだわり」は犬も食わないかもしれません。

「有名ホテルで料理長をやってきたので料理にはすごい自信がある」「フランスやイタリアなど本場で〇〇年修行してきた」「有名コンサルティング会社で有名企業を相手にコンサルを行ってきた自負がある」などなど

はっきり言って「その業界ではすごいこと」は、決してお客様にとっての「すごいこと」にはなりません。
それだけでは何の役にも立たず、その「こだわり」は犬も食わないのです。

『「有名ホテルで料理長をやってきた」「フランスやイタリアなど本場で〇〇年修行してきた」間に積んできたこのような経験が、この評判のオリジナルメニューにつながっています』と、その「こだわり」をお客様が興味を持つ売りに変えなければ意味がありません。
有名コンサルティング会社うんぬんも同じです。

「どこよりも安い」を売りにしているお店が知っているのですが、そのお店よりもっと安いお店があったので「あのお店の方が安かったですよ」とそれとなく言ってみると「あのお店は商品は〇〇製ですが、当店は日本の〇〇工場製のものです」と言われました。
残念ながら、私には、あのお店の商品と、このお店の「こだわり」の日本〇〇工場製の商品とはほとんど差がないように見えます。
私がそう思うのであれば、他のお客様もそう見えているでしょう。

お店都合の「こだわり」であるどこよりも安いは、どこまでお客様に伝わっているのでしょうか?
「その業界ではすごいこと」は、決してお客様にとっての「すごいこと」にはならない典型的な例と言えます。

なぜミスマッチが生じているのか?

それは、お客様にストーリーが伝わっていないから。
本当の「こだわり」には、「ストーリー性」が伴っているはずです。

その「ストーリー」を伝えることで、お客様にとっても「すごい」と感じられる「こだわり」に変わります。

例えば、「ロンドンビジネススクールでMBAを取得」と謳うコンサルタントがいるとします。
コンサルタント業界では、「世界最高のビジネススクールでMBA取得とはすごいな」となるかもしれませんが、知らない人にとっては「なんだかすごいんだろうけど、エリートでプライドが高そうだな」と逆にマイナスのイメージを与えかねません。

ただ単純に「ロンドンビジネススクールでMBAを取得」と謳うだけでは、その「こだわり」はお客様にとって「すごい」ことにはなっていないのです。

しかし、次のようなストーリーがあるとしたらどうでしょうか?
「新聞配達や宅配便のアルバイトを掛け持ちで留学費用をためながら、英語を全く話せなかった状態から寝る間も惜しんで学び続け、5年間かけてやっとの思いでロンドンビジネススクールに入ることができました。入った後も授業についていくのに必死で1日19時間ぐらい勉強し続けました。それでもほかのスクール生よりも1年間長くかかって卒業し、ようやくMBAを取得することができたのです。」

こう話されると、日本人は「苦労話」に弱く、「これだけ頑張っている人間なら少しばかり話を聞いてみようか」となるものです。
しかも、ストーリーを聞く前と、聞いた後では、コンサルタントの「こだわり」はキラキラしているように見えませんか?

あなたの「こだわり」も、そのこだわりに至ったストーリーがあるはずです。
逆にストーリーやドラマがなければ、「こだわり」は生まれないのではないでしょうか?

先に話した、「どこよりも安い」を謳うお店も掘り下げてみると、日本の〇〇工場製を安く販売するに至ったストーリーが必ずあるはずです。
ストーリーを語ることで、あなたの「こだわり」はぐっとお客様に近づきます。

「こだわり」が伝わると、あなたにとってすごいことが、そのお客様にとってもすごいことになるのです。
本当のUSPとは、ストーリー性のあるあなたの「こだわり」のことです。

よくUSPが思いつかないという方がいますが、マーケティング上のポジションに捉われるあまりに不明瞭になっているだけです。
あなたの会社、お店のこだわりは何ですか?と聞き直すと、色々と思いつくのではないでしょうか?

ただし、その「こだわり」はストーリー性が伴わない限り、犬も食わないものになってしまいます。
ストーリのある「こだわり」こそが、本当のUSPになることを忘れないでくださいね。