インターネット広告、リアル媒体での広告に関わらず、どの広告媒体においても、結果を出す広告には色々な共通点があります。
リード文(読み手を初めに惹き付けるキーワード)が良い、第三者の紹介や実績が書かれている、コンバージョンへのスムーズな導線設計などなど、挙げれば数多くの共通点があります。
でも、そのテクニック的なところに捉われてしまうばかりに、私自身もそうですが、実は広告を作成する時に一番重要なことをついつい忘れてしまうということがあります。
広告作成について一番重要なこととは、ずばり!「最後まで読まれること」です。
なんだ、そんなこと当たり前じゃないかとお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、マーケティングや営業に熱心な方ほど、実は陥りやすい罠に、はまっています。
広告は嫌われている
広告を最後まで読まれることは、本当に難しい課題です。
自分では最高の出来だと思った広告が全く見られないということは決して少なくありません。
気合いを入れて作った広告やきちんとテクニックを満載した広告が全く見られないという現象が生じてしまう理由は、全ての人が広告自体に辟易しているからです。
広告のテクニックが体系化され始めてから早60年以上経ち、私たちの生活は常に広告に触れるようになりました。
朝起きて新聞を見たら新聞広告が、テレビをつけたらテレビCMが、電車に乗れば中吊り広告、インターネットを開けばネット広告が。
私たちの周りには本当に広告が溢れ返っています。
昔であれば、情報インフラが未熟で、プッシュメディア(一方的に情報を伝えること)に一定のニーズがありましたが、現代では、必要な情報を自分で探せるインフラが整備されており、わざわざ情報を与えられなくても必要な時に必要な情報を探すことが出来るため、プッシュメディアである広告は嫌われ者になってしまっています。
広告に囲まれ、プッシュメディアの必要性も希薄になった今では、はっきり言って広告自体が辟易されています。
広告だと判断された瞬間に全く見られなくなってしまいます。
このような状況で、広告を最後まで読んでもらうことは本当に難しいものです。
広告を最後まで読まれるためには
広告を最後まで読まれるためには、営業色を最後の最後まで出さないことが重要です。
非常に難しい課題ですが、最高の広告とは、「最後まで読んだ時に初めて広告だと気付かせる広告」です。
失敗する広告の共通点は、営業色が強すぎるという点に尽きます。
DM、ちらし、ネット広告、ランディングページなどなど、パッと見た瞬間に「広告だ!」と判断されてしまえば、捨てられる、離脱されることになります。
事実、我々のテストマーケティングでも営業色の強い広告は反応率、離脱率ともに悪い結果となっています。
広告を作成する際に一番重要なのは、「読みたくなるか」この一点です。
「御社が伝えたい内容」ではなく、ユーザー側から見て「読みたくなる」内容であるかどうかです。
あなたの作った広告は、一番初めに大きくバーンと、「〇〇がなんと〇〇円!」と謳われていないでしょうか?
はっきりと営業されていると感じる広告は、よほどの珍しいものではない限り読まれることはありません。
まずは、「御社が伝えたいこと」を書き出すことをグッとこらえてください。
ユーザー側が売りたい商品やサービスの何を知りたいのか、どのような疑問を持っているのかを箇条書きにし、「御社が伝えたいこと」ではなく、「ユーザーが知りたいこと」を伝えられる広告文を作るようにしましょう。
広告を作成する時に陥りやすい罠とは、マーケティングや営業を熱心になればなるほど、「御社の伝えたいこと」を伝えたい!となってしまい、営業色の強い広告になってしまうことです。
そして、マーケティングや営業を熱心になればなるほど作った広告に自信を持ち、人に見せないで広告掲載をしてしまうことです。
広告代理店、広告制作会社、御社の社員の方や関係者以外に、作った広告を見てもらいましょう。
意外にも他人に広告を見せて感想をもらうという、初歩的な行為をおろそかにしている方が多くいらっしゃいます。
自分で作った広告が、どのように見られているのかは、自分だけではわからないものです。
「御社が伝えたいこと」ではなく、「ユーザーが知りたいこと」を伝えられているかを見てもらうようにしましょう。