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そんなアンケートはやめちまえ!集客に貢献するアンケートとは?

ホテルや旅館に宿泊、お店に行く、セミナーに参加などアンケートを求められる機会は数多くありますが、こんなアンケートを取って何に役立てるつもりなのかが意味不明なアンケートが目立ちます。

例えば、ホテルや旅館でよくあるアンケートが、
「接客にはご満足いただけましたか」1.非常に満足 2.やや満足 3.普通 4.やや不満足 5.不満足
「料理の味にはご満足いただけましたか」1.非常に満足 2.やや満足 3.普通 4.やや不満足 5.不満足
「部屋の清掃は行き届いておりましたか」1.非常に満足 2.やや満足 3.普通 4.やや不満足 5.不満足
などが続き、最後に「ご意見があればご記入ください」となっているものです。

このようなアンケートになってしまっているのは、アンケートの記入に時間がかかるものだったら、書いてもらえない。だから出来るだけ簡単に〇をつけられるアンケートに、と考えてしまっているからです。

そんな風に中途半端にお客様のお手間を考えるのであれば、そもそもアンケートなんてやめてしまえばいいのです。
仮に、上記のようなアンケートが集まったとしても、果たして何に利用できるのでしょうか?

「接客にご満足いただけましたか」に不満足がいっぱい集まったとしても、何に不満足なのか不満の理由がわかりませんので、改善のしようがありません。
また、非常に満足がいっぱい集まったとしても、うちのホテルや旅館は接客に非常に満足頂いているので、接客にこれ以上力を入れる必要はない!とはならないですよね?
5段階の〇をつけるアンケートでは詳細な情報や、具体的な意見をもらうことは不可能です。
具体的な意見や内容を記入する欄は、「ご意見があればご記入ください」の欄に書いてもらえばいいと言われるかもしれませんが、わざわざ記入してくれるお客様はほとんどいません。

お客様の本音はアンケートでは聞けない

皆様もアンケートを数多く受けられたと思いますが、真剣にアンケートに答えられた経験はどれくらいあるでしょうか?

自分自身が利用したホテルやお店でアンケートを求められても、せっかく利用したホテルやお店を悪く言うことに引け目を感じますし、経営を行うことの大変さもわかりますので、ついつい、何も考えずに「非常に満足」と〇をつけていませんか?
飲食店でありがちな、「目立ったスタッフは誰ですか?」と聞かれても、アンケート用紙を持ってきたアルバイトの方の名前を書いてしまうなんてことも多いでしょう。

アンケートでは本音は聞けないと考えた方がいいのです。もし、アンケートできちんと本音を聞きたければ、それなりの工夫が必要です。

アンケートの勘違い

5段階評価などの〇をつけるアンケートが世間一般に広がっている理由は、「世論調査や統計学」の影響です。

「世論調査や統計学」の世界では、質問への回答の誤差を極力なくすために、回答も定型化し、意見を明確化するという目的があります。
「世論調査や統計学」のアンケートと、お店や企業で活用しないといけないアンケートとは全く質が違うにもかかわらず、「世論調査や統計学」のアンケートをベースに作られてしまっているケースが目立ちます。

「世論調査や統計学」ではそれこそ大量のアンケートサンプルを取る必要がありますので、質問への回答の誤差を極力なくすために、回答も定型化する必要がありますが、お店や企業のアンケートは、回答を定型化する必要は全くないのです。

そのアンケートの勘違いが、アンケートを利用して集客につなげる、売上に繋げる目的から離れさせてしまっているのです。

効果的なアンケートの事例

〇〇と言えば?

先日の記事で、「元イカ釣り漁師のイカ好きのためのイカ居酒屋」をコンセプトしているお店のお話をしましたが、そのお店の事例です。

そのお店のアンケートは、質問項目が一つだけです。
「イカ好きが集まる居酒屋と言えば?」

私自身、初めてこのアンケートを見たときに、「非常に面白い!」と感じました。
なぜ「〇〇と言えば?」と聞いているのだと思いますか?

理由は、お店のコンセプトの刷り込みです。

皆さんもご経験あるかと思いますが、人間の記憶というのは結びつきがないとなかなか思い出せないものです。
例えば、あなた宛てに電話がかかってきて、ただ「〇〇社の山田です」と言われてもなかなか思い出せなかった経験ありませんでしたか?
「1週間前に、〇〇の営業でお伺いした〇〇社の山田です」と言われて初めて、ああ、そういえばと思いだすことも多いでしょう。
人の記憶とはそれだけあいまいなもので、何かに結び付けないと思いだすことが困難なのです。

「イカ好きが集まる居酒屋と言えば?」とアンケートを答えさせることで、極端な話、「イカと言えば、その居酒屋!」と思い出されるように刷り込みを行っているのです。

お客様にリピーターになってもらうには、〇〇が食べたいな~、〇〇のサービスを受けたいな~と思った瞬間に、自分の会社やお店を思い出してもらう必要があります。
思い出してもらうきっかけとして、DMやメルマガなどを利用する場合もあると思います。
しかしながら、お客様の記憶に「〇〇と言えばこのお店!」と刷り込みが出来ていれば、お店側が思い出させる努力をしなくても、お客様自ら思い出してくれるのです。

その為には、会社やお店のコンセプトやUSPを記憶に刷り込んでもらう必要があります。そして思い出してもらう紐付も必要となります。
この居酒屋は、その紐付をアンケートで行っているのです。

アンケートは意見や感想を聞くためだけのものではありません、アンケートは集客に貢献させるために利用するものであって、アンケートの形にこだわる必要は全くありません。
大手企業がブランドイメージと結びつけるために、〇〇と言えば?といったキャンペーンを行うことはありますが、個人店で上手く利用した良い事例だと思います。

お客様にアドバイスをもらう

意外にやっていないのが、直接意見を聞くことです。

例えば、「こういうお客様を集めるには、どうしたらいいでしょうかね?」「このようなことを伝えるには、どうしたらいいでしょうかね?」と直接聞いたことも、聞かれたこともほとんどないのではないでしょうか?

でも実際に聞いてみると、思いがけない回答を頂いたり、そのアンケートがきっかけでお客様が見つかったりします。

弊社でも、とあるサービスの売れ行きが悪く、直接アンケートを取らせて頂いたことがあります。
そうすると、「こういったところに目的のお客様はあつまるから、そこにアプローチをかければいいんじゃない?」と弊社だけでは想像もつかなかったコミュニティの存在を教えてもらったり、「ああ、そういえば、ちょうどそのことで悩んでいた企業があったから紹介するよ」とクライアントをご紹介頂いたり、売り上げに直接つなげることが出来る貴重なご意見を数多く頂くことが出来ました。

ただし、このようなアンケート取る場合は、かならず質問は1つだけに絞って聞くようにしてくださいね。
たった1つ聞くからこそ、お客様も真剣に答えてくれますので。

アンケートは集客や売上に貢献させなければ何の意味もありません。あなたのアンケートは、集客や売上に貢献していますか?