米誌｢ニューヨーカー｣の独自オンラインシステム
2013／5／21　　JCASTニュース

マスコミの情報入手源として、独自の取材の他に読者からの情報提供があります。少し前までなら電話でというのが多かったでしょうが、今ではネットが有力な手段です。独自の入手ルートを持っている場合でも、その秘匿方法には頭を悩ますところでしょう。

ニューヨーカーの場合、読者からの極秘情報をトーアを使い、情報源を秘匿したまま受け取る方法を選択しました。ニューヨーカーのサーバーに書類などのファイルを送る場合、暗号化がなされます。
情報を受け取るニューヨーカーの編集者は、専用回線を使ってパソコンからサーバーにアクセスし、ファイルをダウンロードした後、ネットに接続していないパソコンで暗号を解除するという手順だそうです。

パソコン遠隔事件で有名になった｢Tor｣ですが、活用の仕方によっては有益に利用することもできそうです。無料ソフトですので、誰でも気軽に利用できるところも良い点です。

情報の送付時、受け取った後も何重か情報の保護に気を配っており、閲覧するときも情報流出がないようにとかなり念入りな体制となっています。とはいえ結局管理するのは人間ですし隙を突くこともできるでしょう。ニューヨーカーに寄せられる情報なら中にはすごい価値あるものも含まれているかもしれません。それだけに、それを狙う側のことも忘れてはならないでしょう。